「勉強ができない」のに子供に勉強させる親 メディアの「子育て」の落とし穴 子育てインフルエンサー・心理的虐待・毒親

うちの子、ほんとに勉強ができないの

このように、自分の子どもを卑下し、嘆いている。

これが外の顔であるならば、家庭ではさらに厳しく子どもにあたり、価値観の洗脳、子どもを傷つける言葉を放っているのだろう。

そのような親を、行動で見ればどうか。

少ない語彙で、単純なうわさ話を好み、知的なかけらもない。

また、自分も勉強ができないと嘆いていた。

この話を端的にのべると、「勉強ができない親が、子どもに勉強をさせている」となる。

1. 勉強の良し悪し

勉強というのは、いわゆる小中高大などの、教育機関で繰り広げられる点取りゲームだ。

テストの数で、子どもの価値を客観的に見る。

しかし、点取りゲームと言うのはあながち子どもの能力を反映するというのは間違ってはいない。

点取りゲームが得意な子どもは、勤勉性があり、テストと言う遠い未来に向けて長期的に努力できる子どもである。

点取りゲームが苦手でも、それらの勤勉性や長期的な努力を、自分の好きな分野に向けた方が最強だ。

しかし、人が自らを家畜とし遺伝子を選別してきた生き物だから、点取りゲームが得意な人は苦手な人よりも、「人の社会」で成功を収める可能性がある。



2. 残酷な知能

また、点取りゲームに少なからず影響しているのは「知能」である。

残酷にも、知能は環境よりも遺伝によって決まる。

知能が高い例として、ユダヤ人があげられるが、彼らは歴史の中で、自分たちが所属する国家を持てずに苦しんだ。

そのため、知能を高くすることであらゆる国にも対応できるという戦略をとり、現在、ユダヤ人の知能は他よりも高い傾向がある。

ユダヤ人に限らず、知能というのは遺伝が大きくて、親よりも飛びぬけて高い知能の子どもが生まれてくる可能性は低い。

3. 自分ができないことを子にさせる「毒」

昨今、「毒親」という言葉が話題になるが、子どもへの過度なしつけと言うのは「毒」だ。

「うちの子、勉強ができない」と言っている親がいて、その子すべてに原因があると考えるのは愚かで、「遺伝子の影響もありますよ」とこちらは内心で思ってしまう。

勉強(学校での点取りゲーム)やスポーツができる方がよいという、社会にはびこる価値観があるが、その価値観によって、自分にないものを子につけさせようとするのは、「一種の虐待」である。

蛙の子は蛙ということわざは、あながち真理をついているもので、これらの親は、蛙の子に「海で過ごせ」と言ったり「鳥のように飛べ」と強制し、それができない子どもを見て「うちの蛙は..」と嘆いているのと変わらない。

子どもを優れた生き物にしたいという親の願望は否定しないが、子どもの気持ちを尊重しない子育てというのは、子どもの苦痛ばかりが増し、逆に生殖における適応度が下がってしまう危険なものだ。

4. 親として持つべき心がけ

このように、人間の子育てというのは、世間の価値観を子どもに押し付けてしまう危険性をはらむ。

子どもは、自分の遺伝子を持っている生き物であり、その子に自分の遺伝子をばらまいてもらうために過度な期待をする。

しかし、生物と言うのは愛着がかなり大切な生き物であり、愛着を軽視した家系などすぐに滅びる。

まず、親としての心がけは、「自分ができないことを子どもに強制しない」という心がけが大切だ。

また、自分がやらせたいことよりも「子どものやりたい・したくない思い」というのを尊重する。

甘やかしすぎるのも、子どもの自己愛が肥大してしまうから危険だけど、まずは本屋に溢れる「成功した子育て」とか言う再現性のないくそのような本は見ずに、「失敗する子育て」という再現性のある失敗の事例を学ぶ姿勢が必要だろう。

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5.子育てインフルエンサーの落とし穴

インターネットが発達して、子育てを発信する人も増えた。

しかし、ここで注意したいのが、その発信は「親の主観的な経験」であり、子どもの主権的な気持ちが入っていないことだ。

ある子育てママの作家がいたのだが、子育て本がベストセラーとなり、良いママとして国民に定着した。

しかし、子どもが成長し、子育ての内容を曝露した。

その内容には虐待が含まれており、非常に親と子の主観がかけ離れていたのだ

このように、メディアで見る「成功する子育て」や、「子育てインフルエンサー」というのは、親の自己愛を満たす行いであり、全く再現性のない子育てなのである。

「自分がいい親」と思っている人ほど、子どもの主観的な気持ちを軽視する傾向があり、子育てにおいて大切なのは、子どもの主観的な気持ちだ。

また、蛙は蛙だから、できないことよりも、蛙の良さの方に目を向けることが大切である(比喩的な表現)。

このように、これから親になる方には、この文章を参考にしてもらいたい。

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