晩年、キリギリスはアリを羨んだ。その記述は結果であり、それ以前はアリを笑って過ごしていた。
真面目なアリを笑い、優雅に過ごしている自分が「勝ち組」であると、高をくくって長期的な視点に欠けた。
このようなキリギリスは、人間にもいるのであり、晩年アリを羨んで匿名のSNSで嫌がらせをしたり、アリ側の人間をこき下ろそうと必死になっていたり、非常に不快な存在なのである。
1. キリギリスな人間とは?
キリギリスな人間とは、勤勉性のない人だ。自己コントロールに欠け、マシュマロテストなど犬以上の速度で餌にむさぼりつく愚かな存在だ。
このようなキリギリスは、人生楽をして、生殖も性資産がある年齢は非常に上手くいくこともあるが、それが尽きるとただの紙くず同然の人間になる。性資産というのは、簡単にいうと「若さ」であり、それがあるのとないのとでは、残酷だけどかなり世渡りの戦略が異なってくる。
2. 社会人になって見た、哀れなキリギリス
最近、キリギリスな人に会った。
その人は、昔は女と遊んでいたという自慢を、新入社員の僕にしてきたのだが、実際に見るとただの非モテのおっさんであり、話と現実が一致しない。
まず、若いころに、多少の女と性交渉できたのは、なんとなく生きている男でも可能性がある。
しかし、その若さに身を任せて、着実な人生設計をしないと、「もう若さが尽きてしまった」と晩年にはそれに頼ってきただけの自分を後悔し、さらに自分で頑張ろうとする意志も薄いのだから、頑張るアリ側の人間の不幸話を見聞きしたり、こき下ろそうとすることで自己愛を満たそうとするなんとも未熟な人間なのだ。
っていう感じで、やばいね、自分もそうなる可能性あるから、アリさんの思考をみにつけないと!!
3. キリギリスの若年期
キリギリスでも「モテる」人はいて、運よく容姿や能力の高い遺伝子を生まれ持った人間だ。
しかし、それも30あたりを過ぎると目減りしてきて、生まれ持った能力に頼った生殖戦略は意味をなさなくなる。
そのような人は自己コントロールに欠け、他責思考であり、コツコツと長期的な視野を持って努力するということができない(俺やん!!)。もはや、アリ側の人間にとっては別の生き物なのだ。
4. キリギリスの危険性
そのような人間は、人をこき下ろすことで自己愛(自分への愛)を満たす(俺やん!!)。
「不幸になる嫉妬 幸せになる嫉妬」という本でも、この世の中には嫉妬を自分の努力に変えて自己愛を満たそうとする人と、他人の悪口をいったり嫌がらせをしたり不幸を見ることで自己愛を満たそうとする人がいる。
もちろん、アリ側の人間は前者であり、キリギリス側の人間は後者だ。
匿名でSNSで攻撃したり、他人の悪口を頻繁に言っていたり、芸能人の訃報を好むワイドショーや週刊誌、SNSニュースを好む人間は、危険なキリギリスである。
そのような人間が同じ集団内にいると、それが晩年のキリギリスである場合、アリ側の人間を攻撃するという危険性がかなりあり、僕も体験した。
このように、アリ側の人間は、キリギリス的な人間と距離を置かなければならない。それは若い人であっても、晩年はそうなる可能性が高いから危険だ。
嫉妬について学べる本 ▼